2013(15)「賃金条例」のゆくえ

◎ コゾノ式  良 く な る 通 信 ◎ 第15号

「賃金条例」のゆくえ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━:2013.04.09発刊:◎◎◎

◎ 15号のポイント

  • [賃金支払い条例]として、2013年度中に公布か!?
    ★「高所得者に対する合理的な調整」は、先送りに
    ★「未払い賃金」問題を焦点化。より高レベルの法律で罰則強化へ
    ★「賃金の増加」と「増加比率」までをも法律化するのは、総工会が想い描く夢(!?)

小園です、、
今回は、「賃金条例」の今後のゆくえ、、について興味深い情報です!
[良くなる通信]創刊以来追いかけ続けている

● 賃金に関する法律(賃金条例、賃金法)

についての「続報」です。

どうやら、[年内(2013年)に公布される可能性]が出てきたようです。
そこに盛り込まれる内容とは・・・!?
そして、あの「ウワサ」は、どうなりそうなのでしょう??

今回もぜひ最後までお読みください!

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<今回のポイント>
[賃金支払い条例]として、2013年度中に公布か!?

★「高所得者に対する合理的な調整」は、先送りに
★「未払い賃金」問題を焦点化。より高レベルの法律で罰則強化へ
★「賃金の増加」と「増加比率」までをも法律化するのは、総工会が想い描く夢(!?)
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◎ニュース原文
http://www.hrsalon.org/news/viewnews51563b6d5f695.html
※ 出所:HRサロン
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本題に入る前に、ここまでの流れを「ざっくり」とおさらいしてみます。

 ● 中国版 所得倍増計画!

2013年2月。この方針が明確な「具体的な目標」として盛り込まれた
のが、

『 収入分配制度改革に関する若干意見の通知 』(国発[2013]6号)

でした。

ただ、この「収入分配制度改革」自体は、2004年の胡錦濤政権時代から、
ずーっとテーマとして掲げられ続けてきたものでした。
しかし、政権時代は全く進展できず。。

習近平政権時代に移行する直前に「置き土産的」に宣言されたのが、

『 収入分配制度改革に関する若干意見の通知 』(国発[2013]6号)

でした。(以下、『通知』と略称します)

この通知内容は、全35条、約9,500字もあるのですが、内容を
強引に整理すると以下の「2つ」に集約されます。

[1]「高すぎる所得」を得ている者には、合理的な調整をし、
「儲け過ぎている国営企業」の利益を民生に配分する。

[2]「低い所得」を底上げして、2020年までに2010年比で倍増
させて「中間所得層」を拡大する。

つまり、もっとカンタンに言ってしまえば

● 「高所得」は、分配して、
● 「低所得」は、底上げしましょう!

と。

こういった方針が明確に示されました。

この方針を実現させるために、「法律」という「新しいルール」が
制定される、、のが2013年だと言われています。

この「新しいルール」が[賃金条例]や[賃金法]と呼ばれている
新しい法律なんですね。

この法律。
ウワサが先行していて、ずいぶん騒がれてきました。

『 どうやら、給与の団体交渉権を認める法律らしいぞ! 』
『 昇給のルールを法律が決める内容になっているらしい! 』

などなど。

ところが、「出る出る!」と言われながら既に数年が経過。。
先送りにされ続けてきた法律なんです。

今回のニュースは、

 ● その法律がとうとう[年内]に公布される可能性が出てきた!

というものなんです。

今回取り上げたニュースによると、、

 ※ニュース内容を要約

◎ 北京の[人力資源社会保障部]は、『通知』にある「基層従業員(低い所得層)」の収入を
高める方面で行動を展開中
◎[賃金支払い条例]としてまとめ、既に全人代常務委員会に提出済み

とのこと。

いよいよ、、かもしれません!

では、気になるその[内容]は、どんなものなのでしょうか?

 ※ニュース内容を要約

◎[賃金支払い条例]の対象は、の「基層従業員(低い所得層)」に対して
  ★ 頻発している[未払い賃金]の問題に焦点を合わせている

◎[賃金支払い条例]の「最重要」の内容は、農民工への[未払い賃金問題をより高い法律レベルで解決する]こと

とのこと。

記者によると、『通知』にあるもう1人の主役、、

  ★[高所得者]に対する調整は[先送り]

とされたようです。

でも、、

『 え・・・!?では、給与の団体交渉とかの件はどうなったの?? 』

という疑問が湧いてきます。

どうやら、この件で頑張っているのはお役所(人力資源社会保障部)
ではなく、[総工会(※)]のようです。
(※ 総工会:北京にある工会(労働組合)の総元締め)

[総工会]は、中央政府ではなく地方政府への働きかけを通じて
農民工、労務派遣工などの「基層従業員」の「収入増」を画策中
とのことでした。

※ニュース内容を要約

◎[全国総工会]は、各地区の工会を動かして[地方の]人民代表大会に働きかけて『通知』を実現させるために[地方細則]を制定させるよう動いている。

◎[工会]としての最終目的は、法律法規の形式で「基層従業員(低所得層)」の[収入を高める]こと。

[工会]としては、[良くなる通信]33号(2013年10月25日号)で
取り上げた、、、▼コチラ▼

[給与の団体協議]に関する法律
● 四川省の「四川省企業工資集体協商弁法」と
● 広東省の「意見徴収案」の共通項から読み取る、
中国給与の労使交渉の[やり方]はこうなる!大予想
※ 記事をご覧いただくにはパスワード(present5th02)の入力が必要です。

さて。
中国・賃金に関する法律。
あと、もう1つ懸念事項がありました。

 『 昇給のルールを法律が決める内容になる、、というウワサは!? 』

この点についても、今回のニュースに興味深い情報が入っています。

 ※ニュース内容を要約

◎[総工会]としての[長期的な目標]は、『賃金[法]』の制定だ。
◎[総工会]としては、『賃金法』という法律によって「賃金の増加方法」と「増加比率」までをも規定したいと考えている。

政府、、というよりも[総工会(労働組合の総元締め)]としては、
「従業員の賃金を法律で規定したい!」という思惑はある、、と。

しかし、[総工会]としてもそれは

 ● [長期的]な目標

と自認しているようです。

つまり、今年中に制定される(かもしれない)[賃金条例]には
そういった内容は「盛り込まれない」、、、と考えても良さそうです。

いかがだったでしょうか?

とかく日本語で発信される中国情報は「ネガティブ」表現ばかり。
今回取り上げた「賃金条例」系の情報も、不必要に「日系企業の
不安をあおる」モノも少なくありません。

コンサルティング会社としては、不安をあおった方が儲かりますから。

中国の人件費がまだまだ上昇していくのは確かだと思いますが、
「あおられた不安」で行動するのは危険だと思っています。

[良くなる通信]では、できるだけ冷静にバランスを取った情報の
配信に努めていくつもりですので!

今後とも、よろしくお願い致します!

 

コゾノ式 良くなる人事・組織研究所:小園英昭

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