コゾノです。
上海の現地法人に[Mビザ]で入国した出張者が、
「不法就労」で「罰金」を科される「事件」がありました。
- 「密告」されたワケでもないのに、公安局が突然[出張者を名指し]で訪問してきました。
- 「ノービザ」入国ではなく、正規に「Mビザ」を取得しての、100%独資の上海現地法人への出張です。
- なのに、「不法就労」扱いとされ「罰金」が科されました。
- なぜ、「不法就労」なのか?『ビザが違う。[Fビザ]ではないからだ』と公安は回答。
『 えっ!?
公安が直接[出張者を名指し]で訪問??
しかも、ノービザでもなく[Mビザ]で入国してるのに、
[Fビザ]でないから罰金!? 』
最初、私たちも全く理解できませんでした。
「何かの間違いじゃないの!?」とすら感じました。
しかし・・・!
詳細に調査した結果、その[カラクリ]がわかりました。
当局側にしてみれば、全く的外れではない「正当な主張」です。
私たちにとっての「盲点」を見つけました。
そして、同時に今回の「事件の核心」まで見えてきました。
表面的な[カラクリ]に翻弄されるのではなく、
◎ 「上海市の当局側が今、重要視していることが何か?」
◎ 「今後、何に注意し、どういった対応が必要なのか?」
といった、「深い」ところまで見た上でないと、
「対策の意味がない」ことになってしまいかねない、、、と感じています。
ココでお伝えできるのは、「応急処置」的な表面的なことだけになってしまうのがもどかしいのですが。。
納得できない[不法就労]のレッテルを貼られてしまう前にぜひ、知っておいてください。
取り急ぎ、『知っておくだけで対策できる方法』をお話ししておきます。
少なくとも、以下の項目に1つでも「当てはまっている方」は5分間手を止めて「最優先」で読んでください。
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□ 60歳超えで、[Mビザ][ノービザ]で頻繁に上海の製造型の現地法人に来ている「出張者」がいる
□ 四六時中「作業着」で現場に入り込んで仕事をしている「出張者」がいる
□ 上海の現地法人のやっていることは、どちらかというと労働集約的な古いタイプの技術を用いた生産活動だ
□ 上海の現地法人の「総経理」は非常勤で、60歳を超えている
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よろしいでしょうか?
それでは、順番にお話しします。
まずは、今回の「事件」の経緯をご説明します。
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◎5月13日(金)
63歳になる『Aさん』が、上海市松江区の現地法人『B社』に出張。
[Mビザ]で入国
◎5月16日(月)
公安局が『Aさんが入国しているはずだが』と『B社』を突然訪問。
[作業着を着て]現場指導をしていた『Aさん』がそのまま公安に
対応し、パスポートを提示。
その場で公安より
『 あなたは、[Fビザ]で入国すべきだ。
違法の疑いがあるので、明日9:30に公安局まで出頭しなさい 』
と命じられ、パスポートを取り上げられる。
◎5月17日(火)
『Aさん』が公安局に出頭。
[Mビザ]渡航の正当性を説明しようとしたところその説明を一切拒否。
最終的に[会社:1万元]、[Aさん:5,000元]の[罰金]に。
加えて、個人名を名指しで
『 Aさんと「Cさん」については、公安側で常に入国記録をチェック
している。今後注意するように。』
と警告を受ける。
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ちなみに、『Aさん』は63歳で、『B社』の前・総経理です。
今年2月に退任し「就業証」「居留許可」を正式に抹消して帰任され、
それ以降は出張ベースで現場指導に当たっておられました。
最後に名前の上がった『Cさん』も63歳。
『B社』の現・総経理です。
「非常勤総経理」として毎月2週間ほど出張ベースで現法に来て主に管理の仕事をしておられます。
それにしても、
「なんで、突然名指しで訪問!?」
「なんで、[Mビザ]なのに罰金!?」
「[Fビザ]って昔のFビザのことじゃないの??」
「なんで、直接関係ない『Cさん』の名前が突然に??」
・・・などなど。
解説したいポイント山盛りなのですが、今回は、「罰金」に直結したポイント
◎「なぜに、Fビザ!?」
について掘り下げてお伝えします。
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● ポイント:
現地法人への「出張」なのに、[Mビザが不正]だとされ、
非商用のハズの訪問ビザ[Fビザを取得すべき]とされたこと
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従来の私たちの認識は、、
◎[Mビザ]:商用の訪問用ビザ(=ビジネス用)
◎[Fビザ]:非商用の訪問用ビザ(=ボランティア活動など用)
という大きなくくりで認識していたかと思います。
厳密には、「間違い」ではありません。
ただ、、
● [Fビザ]の守備範囲は、もっと「広く」商用にも関連する
ということが明らかになりました。
どういうことか?
それは、当事者の「公安局」の方が教えてくれました。
結論からお話しします。
▼コチラ▼です。
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資本関係のある「現地法人」に訪問する場合は、[Mビザ]でOK。
ただし!
☆[Mビザ]で行える仕事は[ホワイトカラー系の仕事]のみ。
現場作業など[ブルーカラー系の仕事]をするなら[Fビザ]だ。
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『 えーーーーーーーっ!?
[ホワイトカラー系]の仕事をするか、[ブルーカラー系]の仕事をするか、でビザが違うの!?
そんなの「製造業」なら、出張者は現場にも入るし、オフィスワークもするし、
どっちもするのが「当たり前」でしょ??
しかも、それだけで「罰金」ってヒドイっ!!』
・・・なんてお声が聞こえてきそうです。
確かに「製造業さん」の場合、「現場仕事」も「オフィスワーク」も両方するのが「当たり前」という方も多いかと思います。
そういう方にとっては、「どうすりゃ良いのよ!?」とお感じなのは当然です。
今回の「事件」のケースにそのヒントがあります。
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◎5月16日(月)
[作業着を着て]現場指導をしていた『Aさん』がそのまま公安に
対応し、パスポートを提示。
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その作業着は、直前までの現場指導のために新しい油汚れもついていたそうです。
公安が訪ねてきたのが、たまたま『Aさん』が『[作業着を着て]現場指導をしていた』ときに重なってしまいました。
もし、「スーツ」を着ていたり、「オフィスワーク」をしていたら指摘も罰金もなかったに違いありません。
実際、[Mビザ]で渡航しておられる『Cさん』に対しては同様の「罰金」は科されていません。
このことから、[応急措置的]な対策になりますが、以下のようにまとめることができます。
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◎[Mビザ]で「現地法人」に[出張]に来ていて、
「いつも現場に入り込んで油まみれになって作業をしている」ので
「常に作業着」を着ていて、そうしないと仕事にならない
→ このように、明らかに「現場が9割以上」という方であれば、
今後は[Fビザ]にしていただく方が安心かもしれません。
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◎[Mビザ]で「現地法人」に[出張]に来ているが、
「現場に入り込むこと」と「オフィスワーク」が半々くらい。
でも、普段は制服でもある「作業着」を着ている
→ こういった方なら、
もし、今後公安が訪問してきた場合は、
●「作業着」ではなく「スーツ」に着替えて対応する、
●「新しい作業着」に着替えて対応する、
●「油まみれの手を洗ってから」対応する、
こういったことを意識するだけで「全然違う結果」になるかと思います。
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『 なんだぁ〜。 「たまたま」目をつけられて運が悪かったって話でしょ? まさか、ウチには「名指し」で来るとは思えないし、脅かさないでよ、コゾノさん 』
・・・とお感じかもしれません。
ただ、油断しないでください。
● その[出張者]の方が[60歳以上]
であれば、公安による「名指し訪問」が、明日にでも来る可能性が「現実的に」考えられます。
『 あれ?
そういえば、最近ウチにも突然公安が来てたな・・。』
と心当たりのある方は、
ぜひ ▼コチラ▼を[1クリック]して教えてください。
$$$https://koozoo-hr.com/450$$$
実は、公安局の方は『今、全ての外資系企業に訪問している』と
発言していたそうです。
その「区」だけなのか、
それとも「上海市」全般なのか、
はたまた「全国的」なのかは、わかりません。
お心当たりがあれば、[1クリック]で教えてください。
また、『そういえばこんな話聞いたよ』などの情報提供も嬉しいです!
よろしくお願い致します m(_ _)m
ここから先は、たぶんに「コゾノの個人的な推測」が入ってきて
しまうのですが、、
実は、今回の『[Fビザ]事件は口実に過ぎない』んじゃないかと。。
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本当の「狙い」は別のところにあるのでは・・・と感じています。
法律根拠なども含めて、ここには書けなかった内容も
たくさんあります。
それらを総合して見えて来たのが『今回の事件は口実!?』であり、
『本当の狙い』です。
『第13次5ヶ年計画』がスタートしていますから。
その流れが色濃く出始めたんだと思っています。