2015(62号)緊急特集[ビザ]問題!どうなるんだろう「ノービザ」!?

◎ コゾノ式  良 く な る 通 信 ◎ 第62号(一部修正)

緊急特集[ビザ]問題!どうなるんだろう「ノービザ」!?
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━:2015.01.27発刊
new2015.02.03一部修正(修正箇所は[NEW]マークを入れています)

◎ 62号のポイント[緊急特集!]お答えします!『 今後、どうすりゃいいの!? 』

新法と中国への「ノービザ渡航」「Zビザ問題」を読み解く!

  •  1月1日から、何がどう変わったのか??
  •  「ノービザ」はどう考えて扱えば良いのか??
  •  [Zビザ]問題では、今後何に気をつけないといけないのか??

 

こんにちは。
コゾノです。

さて、ご存知の方も多いかと思いますが、先日日本大使館からこんな[注意喚起]が出ていました。

▼コチラ▼
中国の入国査証(ビザ)に関する新規定について(注意喚起)
(出所:2015年1月13日 在中国日本国大使館HP)

今年に入ってから、私たちのところにも「ビザ」に関するご相談が増えています。
もしかしたら、『本社から問い合わせが増えて大変!』という方もいらっしゃるかもしれません。

そこで、今回は

 

● ビザ問題[緊急特集号]

 

をお送りすることにしました。

今回は、代表的な「3つの疑問」にお答えしておきました。

—————————————————————

 ■ 1月1日から、何がどう変わったのか??

 ■ 「ノービザ」はどう考えて扱えば良いのか??

 ■ [Zビザ]問題では、今後何に気をつけないといけないのか??

—————————————————————

施行されたばかりで、関連する規定と矛盾する点も多く、はっきりしないことがたくさんあります。

さらに、日本人が「日本への渡航ビザ」についてピンと来にくいように、中国人弁護士さんでも、「中国への渡航ビザ」についてピンと来にくい・・・こともあるでしょうし。

専門家の回答もどこか「歯切れ」が悪い、、、とお感じかもしれません。

日本から出張に来られるご当人である、本社側の方々にとっては、なおさら良く分からない。

「見えない」「わからない」は、不安・不満の最大の原因です。

 

そこで!

わたしたちの方であらためて、[徹底的に]調べてみました。

過去の法規が現在に至る「流れ」から、私たちの知識・経験、そして、識者の意見をかき集め、様々な事態を想定して、、

 

● [明確な根拠付き]で

 

現時点で出せるだけの[結論]を導いてみました。
先日、弊社のGold会員さまに配信した[特別号]を再編集した特集号です。

もし「どうしたら良いかわからない~!」とお困りでしたら、ぜひご参考ください。

それでは、今回も最後までお楽しみください。

◎━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◎◎◎

<今回のポイント>

[緊急特集!] お答えします!『 今後、どうすりゃいいの!? 』
 ◎ 新法と中国への「ノービザ渡航」「Zビザ問題」を読み解く!

◎ 代表的な「3つの疑問」とコゾノ式の「結論」

■ 1月1日から、何がどう変わったのか??
⇒(結論):90日未満の滞在について[新しい条件]が追加された

■ 「ノービザ」はどう考えて扱えば良いのか??
⇒(結論):現法への出張は[Mビザ]を取得するようにして下さい。

■ [Zビザ]問題では、今後何に気をつけないといけないのか??
⇒(結論1):[合作]の意味次第。中国の委託先への出張には要注意!
⇒(結論2):年間で[連続90日]以上の滞在になると[Zビザ]を要求new

◎━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◎◎◎

以下、順次まとめていきますね。

さて、今回ご用意した「3つの疑問」をスッキリ解消していただくには、、

 

● からみあっている[4つの根拠法]

 

を抑えておく必要があります。

1996年~2015年の約20年間に渡って、都度定められてきた各種ルールの「複合ワザ」が現状の「??」を生み出しています。

分かりやすく整理するために「資料」を作ってみました。

まずは、▼コチラ▼の一覧表をご覧ください。

4rules

[KZ資料]中国ビザ関連法規4種が示す内容

※同じ資料は、↓↓からPDFファイルでも取得いただけます。
資料(『中国ビザ関連法規4種が示す内容』)。
—————————————————————–

 

この資料は、中国に渡航する日本人が、

◎「滞在日数別」に、(左端の日数)
◎「どの法律」によって、(【A】~【D】が法律名)
◎「どのビザ、許認可」が必要か??(表内)

を定めているかを一覧でまとめています。

この資料をご覧になりながら、以下をお読みいただくとわかりやすいと思います。

では、順番に見ていきましょう。

まず、この資料で取り上げている、4つの[根拠法]が【A】~【D】です。

———————————————————-

【A】:[90日未満]の新ルール(2015年1月~)
※ 資料の[黄色]の部分
◎原文リンク:【人社部[2014]78号

———————————————————-

【B】:日本に特例で認めた[ノービザ]ルール(2003年9月~)
※ 資料の[緑色]の部分
◎原文リンク:【公境検[2003]1176号

———————————————————-

【C】:M、F、Z、Xなどの[各種ビザ]ルール(2013年9月~)
※ 資料の[水色]の部分
◎原文リンク:【国務院令第637号

———————————————————-

【D】:実は[90日以上]で「就業証が必要」とするルール(1996年5月~)
※ 資料の[ピンク色]の部分
◎原文リンク:【労部発[1996]29号

———————————————————-

ちなみに、【C】+【D】の「併せワザ」という意味で、[紫色]の部分を表現しています。

資料の見方は、よろしいでしょうか?

 

では、次です。

本題に入る前に重要な[前提条件]を2つほど抑えておいてください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(1)そもそも、外国人は中国国内に「住み続ける」権利はない。
———————————————-
⇒ 私たちは「外国人」ですから。当然ですよね。
———————————————-

(2)「入国する」ときは、入国目的によって「ビザ」を取得する。
「住み続ける」ときは、「居留許可」を別途取得する必要あり。
——————————————————–
⇒ 「ビザ」と「居留許可」は、本来ベツモノです。

10年ほど前まで「居留許可証」という緑色の小さな冊子状
の許可証がビザとは別に存在していました。
——————————————————–

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

(3)外国人の滞在日数は、1月1日~12月31日の間の1年間の「累計日数」でカウントする。

new2015.02.03

「90日滞在で就業証(=Zビザ・居留許可)取得」の基準の見解が、2015年から人社部(外国人就業センター)では以下のように「変更」されていました!

~2014年)[累計日数]で90日

2015年~)[連続日数]で90日

つまり、1回の入国で[連続90日]以上滞在するような場合、「就業証」(Zビザ、居留許可)の取得が必要になります。

 

ちょっとした「盲点」かもしれません。

この2点を抑えておいていただくと、よりわかりやすくなると思います。

よろしいでしょうか。

 

では、お待たせしました。

本題です。
「3つの疑問」を順番に見ていきましょう。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■ 1月1日から、何がどう変わったのか??

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

もう一度、先ほどの「資料」をご覧ください。

4rules

 

昨年までは、[水色]の【C】のルールしかなかったのですが、
今年(2015年)からは、

◎ 90日未満の[黄色]部分が「新しく追加」された

ということになります(=根拠法【A】)。

 

 

 

 

つまり、2015年1月1日からは、

◎ 累計「90日未満」でも、
◎ 【A】の[1条]に合致する場合は、
◎ 新しく[勤務証明]と[短期就業許可]を取得し、
◎ [Zビザ]で入国すること。

※【A】の[1条]とは、資料[黄色]部分の1条の①~④を指しています。

 

また、

◎ 1回の滞在期間が「30日」を超える場合は、
◎ [居留許可]も取得すること。

これらのルールが追加されたということになります。

 

そして、もう1点[明確に]なったことがあります。

それが、、

 

● 【A】の[2条(①~④)]に当てはまる目的で入国するなら、[Mビザ]を取得しなさい、

 

と[明記]されたこと、です。

 

つまり、、[黄色]の【A】にある「2条」

① 機械設備の据付、メンテナンス
② 中国国内で落札したプロジェクトの指導、監督、検査
③ 子会社、代表処での業務

こういった目的で中国に入国するときは[Mビザ]を取得しろ、、と。
これが[明確]になっている点です。

 

ところが・・・。

日本は、[特例]として[ノービザ]ルール(【B】)が認められていますよね。

[ノービザ]ルールは、日本の他、シンガポール、ブルネイの3ヵ国にしか認められていない[特例措置]なんです。

今まで、上記①~③の理由で入国される際は[ノービザだった]という方も少なくないかもしれません。

 

『 えっ!?これからは、[ノービザ]じゃダメなの?? 』

 

という[2つ目の疑問]が当然出てきますよね。
これも、徹底的に調べてみました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■「ノービザ」はどう考えて扱えば良いのか??

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

日本大使館の[注意喚起(2.(1))]にもあるように、元来から

 

◎「ノービザ」には[商用]目的が含まれている

 

んです。

なので、上記①~③の目的で「ノービザ」であっても、スグに「違法」とも言えません。

 

ただ、、、ですね。

非常に細かい話なんですが、日本語で[商用]と訳されている箇所なんですが、、

◎ 「中国語」の原文では、[経商]となっている

んですね。

この[経商]という表現。
よくよく調べてみると、、、

◎ 昔の[Fビザ]で使われていた表現

だったことがわかりました。

2013年9月までは、[ビジネス用]のビザは今と違って[Fビザ]だったんです。

現在の表現では(【B】)、

 ◎ [Mビザ]は[商業貿易活動]

という表現に置き換わっていて、[経商]という表現は現在は使われていないところが気になります。

また、北京などでは当局者が『ノービザは観光ビザと認識している』と発言している、、という情報もあります。
ん~、、どっちなんでしょうか?

迷うところですが、考え方としてはこんな風にまとめられると思います。

【A】の[2条(①~③)]の目的で入国するとき、、

●[Mビザ]を取得しなさい、と[根拠が明確]。
●[ノービザ]は、日本人にとって「違法」ではないが、[根拠は、Mビザよりも不明確]

この2点から、法律家ではなく[実務家]として考えると、、

————————————————————-
⇒(結論):
[2条(①~③)]に当てはまる渡航は[Mビザ]を取得する。
[1条]にも[2条]にも当てはまらない渡航なら[ノービザ]も。
————————————————————-

こんな整理の仕方が「妥当」だと思いますが、いかがでしょうか。

今後の動向を要チェックですね。

 

そして、[最後の疑問]です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■[Zビザ]問題では、今後何に気をつけないといけないのか??

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2つあると思っています。
[短期的][長期的]です。

 

まず、[短期的]には、

◎[合作]の指し示す意味がどこまで広がるか?

が注意すべきポイントです。

【A】の法律の[五、(一)]に「就労許可の申請」という内容があります。

ここに、

『中国国内の合作側が、短期業務に従事するために外国人を招聘して入国させる予定がある場合・・』

とあります。

例えば、日本本社と中国側の会社で「技術指導」などの契約があって、本社の方が現場に出張しているような場合、、と考えられますよね。

 

こういう場合って、

「合弁企業」でも考えられますし、、
「委託製造先」でも当てはまりそうです。

 

今回の新規定(【A】)では、この「合作」に「該当する」とされてしまうと、

 

◎[出張(Mビザ)]ではなく、現地で[就労(Zビザ)]していること

 

になってしまうってことです。

[就労]=[中国源泉の所得発生]になりますので、[183日ルール]も使えなくなってしまいます!

[税務]も絡んできて、ややこしくなりそうです・・・が。
このお話は、また後ほど。。

ご本社の「国際部」など、現地法人ではないところにご出張されている方などがいる場合は、「要注意」だと思いますので、知らせてあげてください。

 

もう1つは[長期的]視点です。

new

ビザで入国した日数は、昨年(2014年まで)は、1月1日からの[累計日数]だったのですが、
2015年からこの基準が、[連続日数]になっています。

・・・厳密には、人社部(外国人就業センター)は『2015年から[累計日数を強調しない]』という言い方をしているだけなので、今後も継続して[連続だけ]とは言えないかもしれませんが。

いずれにせよ、

 

◎ 2015年になってから[連続90日]が経過する4月以降

 

問題が本格化してきそうです。

また「資料」を振り返って下さい。

4rules

 

チェックしていただきたいのは、【D】の法律です。

この法律が制定されたのは、1996年。

古い法律なんですが、ここにはっきりと明記されているのが、、

◎ 滞在[90日]を超えると[就業証]を取得せよ!

というルールなんです。

この法律は、一応[全国規程]になっています。

 

 

ただ、、ですね。
厄介なのは、このルール、

 

◎ つい最近まで[適用されることがめったになかった]ルール

 

なんです。

なので、私たちのようなマニアックな人間以外にはほとんど知られていません。
でも、少なくとも上海の当局者は当然知っています。

実際に、直接私たちが担当官に確認もしていますので。

 

実は、2013年頃からポツポツと弊社にも、こんなご相談がありました。

 

『 突然、公安局がやってきて「違法滞在だ!」と罰金を取られた 』

 

と。。

「ノービザが摘発された!」という話になりがちなのですが、[実は違う]んです。

 

わたし自身が確認した事例では、多くの場合【D】の法律にある、

 

◎ 累計90日を超えているのに[就業証]と[Zビザ][居留許可]を取得していないから

 

『罰金』となっている、、のが根拠だったんです。

new2014年までは[累計90日]で指導・監督していましたから。

 

なお、このルールは今回の新規定(【A】の法律)でもはっきりと、今後(2015年以降)

 

◎ 現法、代表処への[出張]([2条①~③])でも[適用]になるよ、

 

となっています。

今まで、[183日]をベースに出張計画を組んでおられた方は要注意!です。

 

[短期的]と同じく、[Zビザ]となった時点で[就労]=[中国源泉の所得発生]になってしまいますので、
[183日ルール]も使えなくなっちゃうことになりますから。

「税務」も絡んだ、ややこしい問題が[本格化]してくることになります。

 

もう一度全てまとめておくと、、

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎ 2015年度のビザ問題、代表的な「3つの疑問」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■ 1月1日から、何がどう変わったのか??
⇒(結論):90日未満の滞在について[新しい条件]が追加された

■ 「ノービザ」はどう考えて扱えば良いのか??
⇒(結論):
[2条(①~③)]に当てはまる渡航は[Mビザ]を取得する。
[1条]にも[2条]にも当てはまらない渡航なら[ノービザ]も。

■ [Zビザ]問題では、今後何に気をつけないといけないのか??
⇒(結論1):[合作]の意味次第。中国の委託先への出張には要注意!
new⇒(結論2):年間で[連続90日以上]の滞在になると[Zビザ]を要求

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

こんな感じになると思います。

いかがだったでしょうか。

 

ただ。

 

・・・すっきりしませんよね。きっと。
[気になること]が残っていると思います。

 

●『183日ルールが使えなくなるとか、[個人所得税]は、どうなるの??』

 

という問題が残っています。

 

そこで、今回取り上げた「ビザ」問題と、それに絡んだ「個人所得税」問題を

 

◎ [一気に]解消していただくセミナー

 

を企画しています。

4つの[現役]規定が絡み合う、複雑なビザ問題を解きほぐしながら、、、

 

□ ルール上では、2015年の時点で何がどうなっているのか?

□ 今後、どんな人は何のビザを取得すれば良いのか??

 

そんな[オモテ]のルールを明らかにします。

その上で、[税務の専門家]とタッグを組みまして、、

 

■ 取得した「ビザ」「就業証」によって[個人所得税]はどうなるのか??

■ 合法的な範囲で、どのような対応を取る方策があるのか?

■ 「万が一」のときは、どういった方法があるのか???

 

・・・こんな[ウラ事情]にまで踏み込んだ、充実のセミナーをご用意しています。

しかも、お一人お一人のお顔が見える「少人数開催」で、ご参加者全員のお悩みが解決できるような形式での開催にしたいと思っています。

 

そこで!

 

ビザ問題、個人所得税問題の[お悩み]大募集!

 

させてください!

以下の[コメント欄]にあなたがお感じになっている[お悩み]を自由に書き込んでください。

匿名でも構いません。

ただ、メールアドレスまでご記入いただいた方には、企画しているセミナーを[優先的に]ご案内させていただきます!

 

セミナーは「少人数開催」になりますので、この機会に確実に情報をゲットしておいてくださいね。

セミナーでは、お答えいただいた[お悩み]には全て回答できるように準備しておきますので!

ぜひ、この機会をご利用ください。

 

では、セミナー会場でお会いできるのを楽しみにしています。

コゾノでした。

 

追伸1)
[コメント欄]は、この下↓↓にあります。

追伸2)
こういった詳細情報をタイムリーにお届けする[無料]メールマガジンを発行しています。
よろしければ、[ココをクリック]してご登録ください!

1 個のコメント

  • すばらしい!!
    複雑なからみを、よくまとめています。
    問題なのは、これだけ複雑な内容を地方当局者も理解できているか…
    税の問題も絡んでくると、さらに厄介ですね。